2010年 04月 20日
平成の匠の技にふれる… |
湖北・奈良・宝塚の旅…その3
2日目…大津から奈良へ車にて移動
昨年10月に金堂が落慶した 唐招提寺を訪れる…
金堂の修復が始まる直前、最後の修復前の様子を見ている…10年前のこと。
その間TVで何度も修復の様子を映像で見ているので感慨深いものがありました。

瓦は、開発されかなり重量が軽くなっているそうです。柱や梁への負担がずいぶん違うことでしょう。 鴟尾も平成のものに…「新宝蔵」に創建当時の「西の鴟尾」と鎌倉時代に作られた「東の鴟尾」を見ることが出来ます。
鴟尾って意外と小さいものなのだと思いました。西の鴟尾(奈良時代)はもちろん外部はあちこち欠けていましたが、大きな痛みが見られなかったこと…むしろ鎌倉時代の鴟尾にはいくつか亀裂が入っていました。
さすが鑑真和上にゆかりある地…ちょうど中国人観光客の団体と拝観がぶつかってしまいました。
その間、しばし 平成の匠の技に目を向けました。
1つ1つの材料…使えるものを最大限生かして加工しなおし、組み立ててありました。 ぴしっと新しい材が継がれています…気持ちいいほどに。
雨漏りで痛んだ材…長い時間の中で傾き破損した構造材…「修復」とはいえその構造手法まで すべてを踏襲するのではなくその時代の最善の方法で構造架構を補強しています。


新しい材との古い材が並ぶと当然…数年の間はパッチワークのようになってしまいます。極力目立たないように新しい部分に塗料が塗られていました。
特殊に開発されたもの?拭きうるし?いやいや…。 新宝蔵の軒下にこれを発見…もしや塗られていたのはこれ?我々が普通に住宅の外部の木部に使っている塗料だったのでしょうか?
いやっ…それはない、よね。
鑑真和上御廟を囲む土塀と…
御廟へのアプローチをおおう苔は芸術的なほどの美しさと存在感でした。

もみじの新緑は美しく…。
それにしても、金堂の十一面千手観音像を改めて仰ぎ見、修復時 解体され運ばれた映像を再び思い出しました。信仰とその集中力に圧倒されてしまいます。
2日目…大津から奈良へ車にて移動
昨年10月に金堂が落慶した 唐招提寺を訪れる…
金堂の修復が始まる直前、最後の修復前の様子を見ている…10年前のこと。
その間TVで何度も修復の様子を映像で見ているので感慨深いものがありました。


鴟尾って意外と小さいものなのだと思いました。西の鴟尾(奈良時代)はもちろん外部はあちこち欠けていましたが、大きな痛みが見られなかったこと…むしろ鎌倉時代の鴟尾にはいくつか亀裂が入っていました。

さすが鑑真和上にゆかりある地…ちょうど中国人観光客の団体と拝観がぶつかってしまいました。
その間、しばし 平成の匠の技に目を向けました。
1つ1つの材料…使えるものを最大限生かして加工しなおし、組み立ててありました。 ぴしっと新しい材が継がれています…気持ちいいほどに。
雨漏りで痛んだ材…長い時間の中で傾き破損した構造材…「修復」とはいえその構造手法まで すべてを踏襲するのではなくその時代の最善の方法で構造架構を補強しています。


新しい材との古い材が並ぶと当然…数年の間はパッチワークのようになってしまいます。極力目立たないように新しい部分に塗料が塗られていました。特殊に開発されたもの?拭きうるし?いやいや…。 新宝蔵の軒下にこれを発見…もしや塗られていたのはこれ?我々が普通に住宅の外部の木部に使っている塗料だったのでしょうか?
いやっ…それはない、よね。
鑑真和上御廟を囲む土塀と…
御廟へのアプローチをおおう苔は芸術的なほどの美しさと存在感でした。
もみじの新緑は美しく…。それにしても、金堂の十一面千手観音像を改めて仰ぎ見、修復時 解体され運ばれた映像を再び思い出しました。信仰とその集中力に圧倒されてしまいます。
by baru-nishio
| 2010-04-20 14:20
| 10.04湖北・奈良・宝塚
|
Comments(6)
奈良は、神社仏閣を見るには、やはり素晴らしいところですね。
建築も圧巻です。
それにしても、苔、美しいですね~!
ほんと、芸術的な美です。
バカなことを言うようですが
これって、水遣りとかしなくても枯れないんですよね。
すごいですね。
建築も圧巻です。
それにしても、苔、美しいですね~!
ほんと、芸術的な美です。
バカなことを言うようですが
これって、水遣りとかしなくても枯れないんですよね。
すごいですね。
0
祖父が生前、孫達のうち年齢の大きいほうから3人を連れて奈良・京都に連れて
行ってくれたことがありました。それが私の初めての奈良でした。
見た目にも新しい木材のままでは、文化財としても観て興ざめしてしまいますよね。
きっと、普通の塗料で下準備して、最後に特別の塗料を塗って・・・いることでしょう。
やはり「古い」見た目が奈良の美しさの一部だと思います。そういう点で
苔も大きな役目を背負っていますよね。
行ってくれたことがありました。それが私の初めての奈良でした。
見た目にも新しい木材のままでは、文化財としても観て興ざめしてしまいますよね。
きっと、普通の塗料で下準備して、最後に特別の塗料を塗って・・・いることでしょう。
やはり「古い」見た目が奈良の美しさの一部だと思います。そういう点で
苔も大きな役目を背負っていますよね。
みーさん
奈良の建物仏像…何度行っても飽きませんね。
むしろ、京都より行く機会が増えています。
苔…時間を経たのは本当に絨毯のようですね。
最初の苔の写真など何かの実が均等に落ちていてそれが柄のようです。
秋は紅葉したもみじとかが苔の上に落ちていてもいい感じですよね。
常緑の木の下のなんともいえない半日陰と湿潤な空気…たとえ水やりしていたとしても、様々な条件がなければこんなふうにならないんでしょうね?それにちょっと踏み荒らされてもすぐダメになってしまいますし…
奈良の建物仏像…何度行っても飽きませんね。
むしろ、京都より行く機会が増えています。
苔…時間を経たのは本当に絨毯のようですね。
最初の苔の写真など何かの実が均等に落ちていてそれが柄のようです。
秋は紅葉したもみじとかが苔の上に落ちていてもいい感じですよね。
常緑の木の下のなんともいえない半日陰と湿潤な空気…たとえ水やりしていたとしても、様々な条件がなければこんなふうにならないんでしょうね?それにちょっと踏み荒らされてもすぐダメになってしまいますし…
ritsuさん
奈良…私は、初めは中学校の修学旅行で行きましたが、ぜーんぜん興味なかったなぁ…(苦笑)
確か、国宝や重文の建物って残っている部分が重要だったとおもいます。
なにしろ、奈良時代ですから ある意味よくここまで守られてきたなぁと言う感慨がありますよね。
その思いを受け継いでゆく作業…そう思うだけですごいことですね。
そう…苔の成り立ちと似ている部分があるかもしれません。
奈良…私は、初めは中学校の修学旅行で行きましたが、ぜーんぜん興味なかったなぁ…(苦笑)
確か、国宝や重文の建物って残っている部分が重要だったとおもいます。
なにしろ、奈良時代ですから ある意味よくここまで守られてきたなぁと言う感慨がありますよね。
その思いを受け継いでゆく作業…そう思うだけですごいことですね。
そう…苔の成り立ちと似ている部分があるかもしれません。
一点補足です。読み取っていただけていたようなので嬉しいのですが
自分の文章を読み直してみたら、書き方が悪かったようなので。
見た目だけが古ければ良いのではなくて、baruさんおっしゃるように、
奈良時代のものが残っている、という古さが重要なのですよね。
ヨーロッパのように古いものをもっと素敵なこと、として日常でも取り扱える
文化が日本にもあったらいいのにね。
自分の文章を読み直してみたら、書き方が悪かったようなので。
見た目だけが古ければ良いのではなくて、baruさんおっしゃるように、
奈良時代のものが残っている、という古さが重要なのですよね。
ヨーロッパのように古いものをもっと素敵なこと、として日常でも取り扱える
文化が日本にもあったらいいのにね。
ritsuさん
了解いたしました。そうですよね。
反面、今回こんなことも思いました。
これからアップする予定の薬師寺では唯一創建当時に残っている建物は東の三重塔だけです、色々な災害で倒壊したり、火災にあったり…。
その中で、昭和に悲願の金堂が完成し平成も西の三重塔、回廊…と落慶しています。
今は重文でもない建物ですが、こちらも再建から 確実に歴史を刻んでいるのだなぁと少し味の出てきた昭和の金堂を見て思いました。
歴史は長い短いはありますがこれからも1歩1歩重ねられていますね。
了解いたしました。そうですよね。
反面、今回こんなことも思いました。
これからアップする予定の薬師寺では唯一創建当時に残っている建物は東の三重塔だけです、色々な災害で倒壊したり、火災にあったり…。
その中で、昭和に悲願の金堂が完成し平成も西の三重塔、回廊…と落慶しています。
今は重文でもない建物ですが、こちらも再建から 確実に歴史を刻んでいるのだなぁと少し味の出てきた昭和の金堂を見て思いました。
歴史は長い短いはありますがこれからも1歩1歩重ねられていますね。








